10万円が世帯主が総取りしてしまうかもしれない話

10万円貰ってますか?

総務省|特別定額給付金

さて、政府から10万円もらえるというこの制度の詳細が出ましたので論点をちょっとだけさらってみます。

 給付対象者及び受給権者
 給付対象者は、基準日(令和2年4月27日)において、住民基本台帳に記録されている者
 受給権者は、その者の属する世帯の世帯主

給付金の申請及び給付の方法
 感染拡大防止の観点から、給付金の申請は次の(1)及び(2)を基本とし、給付は、原則として申請者の本人名義の銀行口座への振込みにより行う。
 (※)なお、やむを得ない場合に限り、窓口における申請及び給付を認める。その際、受付窓口の分散や消毒薬の配置といった感染拡大防止策の徹底を図る。

つまり、10万円給付の受け取る権利がある人は世帯主であって、個人にはないということです。これは、事務作業の手間などを考慮すれば、妥当な方針であると考えれられます。

また、原則的に申請者(ここでは受給権者と同じ人であると思われます。)の銀行口座への振り込みです。

国民1人に一律10万円給付、申請書の様式を公表 給付辞退も可能 - ライブドアニュース

申請書を見ても、まとめて給付されることは明らかです。

 

ここで問題となるのは、

家庭内の力関係が大きく世帯主に偏っている際、給付対象であるにもかかわらず、10万円を受け取れない人もいるということです。勿論、世帯主が最終的に生活費の全てを負担しているのであれば、最終的に帳尻はあうとも言えるのですが、収入減が世帯主一人である家庭だけではなく、共働きであったり子供も働いている場合などもあり、それらから直接生活費等を工面している場合、本来救済しなければならない人に救済の手が届かないことになってしまいます。

 

一応これにも政府は回答を出しています

【Q&A】10万円いつ、どうすればもらえる? 届いた申請書を返送 - 産経ニュース

 Q 世帯ごとの給付だと不都合な人もいる

 A ドメスティックバイオレンス(DV)などで住民票を残して別居しているケースもあり、今後、対応を検討する。

 DVなどで別居しているケースにおいては、今後対応される可能性があります。

ただし、DVがある家庭全てではないので、対応策が不十分である可能性もまだあります。

 

つまり、同居はしているが、世帯主に家庭内権力が集中しすぎていて、各給付対象者に配られなくなってしまう人が出てしまうことが問題になります。

 

 これの解決策は非常に難しい物になります。具体的にどの世帯がそのような問題を抱えているのかは識別も難しく、実際に給付された後にそのような問題が発覚したとしても別に改めて給付をすることも困難でしょう。

政府の対応を期待します。

 

キャンペーン · コロナ対策の10万円給付を個人申請可能にしたい! · Change.org

このような署名運動もあるそうです。